栞子が地元に帰ってきたのは23年ほど前だけど、それから数年経った頃、中学時代の同級生と近所のファミレスで話をした時に「パニック障害でいつ発作が起きるか分からないから怖くてずっと外に出られなかった。やっと近所なら少しは出られるようになったんだ」と言っていた。
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<緑道公園にて 現役時代は仕事帰りにこの香りに癒されたものだ>


栞子はそういう知識が全くなかったので、どんな症状なのか、どれくらい大変なのかも聞いていいかどうか分からず、ただ「へぇ〜」と話を聞くしかなかったのだけど。

その彼女もちょっとずつ外に出られるようになり、何年かに1回は一緒にランチすることもできるようになった。
 
去年の夏、偶然かかりつけ医院で会った時、やっと薬を飲まなくてもよくなったというのを聞いて、そんなに長い間治療してたんだね・・・としみじみ思ったことを覚えている。

この本を読んで、その同級生のことが頭に浮かび、今さらながら「彼女はそんなに大変な時間を過ごしてたんだなー」という思いを深くした。
夜明けのすべて
瀬尾まいこ
水鈴社
2020-10-22

 

たまたま同じ会社で働くことになったパニック障害をもつ山添孝俊とPMSに悩まされている藤沢美紗。
2人が少しでも楽に生きられるように、希望を持って前に進めるようにと、お互いがお互いの病気を理解し、気遣い合って過ごしている姿に救われる気がする。

会社の人々もおおらかで温かくて気持ちがいい。

2人は自分たちで見つけた未来に向かって、元気に歩いていくんだろうね。
応援してるよと言いたくなるような作品だった。




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